2018年度が始まり、約4カ月が経過しました。
入社してきた新卒社員の研修も終わる頃だと思います。
新卒社員の育成をするトレーナーに初めて抜擢された
2~3年目の方も多いのではないのでしょうか。
自分がプレイヤーとして成果を上げるのはできるけど、なかなかトレーニーを育てられない、コミュニケーションがうまくいかない。
今回の記事では、初トレーナーを迎える若手社会人の方がちょっとでも参考にできるポイントをお送りします!
尊敬するマネージャーの話
僕が尊敬するあるマネージャーの方がこんなことを言っていました。
「初めてトレーナーとして、育てる立場になった時は、部下をつぶしそうになった」
「でも、その経験でとても重要なことを学べたんだよ」
その方(Aさん)が社会人3年目を迎えた春、例年通り新入社員が入ってきました。部長から呼ばれ、「Bさん(新入社員)のトレーナーを頼む」と言われたAさん。
自分でも成果を出しつつ、部下を育てるというミッションを背負う日々が始まりました。
AさんとBさんのトレーナートレーニー状態が始まってから3か月後。
Bさんは、仕事に慣れ始め、ある程度の実績を残すようにはなっていました。
2人の関係も良好で、そこそこコミュニケーションはとれていましたが、AさんはBさんのあるポイントを指摘し続けていました。
Bさんは、圧倒的に「ホウレンソウ(いわゆる報告・連絡・相談)」ができなかったのです。
いくら指摘しても何も改善しない
時には頭ごなしに怒ったり、時には一緒にホウレンソウができる仕組みを考えたりしてどうやったら改善できるかを模索していました。
でも、事あるたびに指摘しても全然治らない。
これはどうしたものかと思っていたタイミングで、Bさんが大きなミスをおかしてしまいました。
しかもそのミスを上司に報告せずに、問題はどんどん大きくなり、ついに会社規模の問題まで大きくなってしまったのです。
最初のミスは小さいもので、Aさんに相談しておけば絶対に防げたものでした。
つまり、この問題は「ホウレンソウ」が徹底できなかったために起きたものでした。
ミスしたからこそ分かったこと
この事件が解決した後、AさんはBさんと面談を改めて設定します。
A「この問題がなんで起きたかわかる?」
B「ホウレンソウが欠けていたからです。」
A「そうだよね。」
B「今まで自分はホウレンソウを改善しようと本当に思っていなかったんだと思います。」
「ホウレンソウをしないことでこんなことが起こるなんてわからなかったんです。でもこれで分かりました。改善しないといけない理由が。」
つまり、Bさんは表面上でホウレンソウを改善しようと努力していたものの
心の奥底では、改善しなくてもいいやと思っていたのです。
それはなぜか。
改善しないといけない本質的な理由がわかっていなかったからです。
改善する意識を問うべきことの大切さ
Aさんは僕にこう言ってくれました。
「トレーナーで最も重要なことは、部下が改善したいと思っているのかを問うこと。」
「そして、改善する意味づけをしっかりすること。」
「それでも改善しないのであれば、ちょっとしたミスをさせて身をもって体感させること」
トレーニーが改善するという気持ちが本当にあるのかどうかを確かめずに、いくら指摘しても、トレーナーの自己満足に終わってしまいます。
そして、改善する本質的な理由がわからない限り、その気持ちは湧き上がってきません。
今部下との対峙の中で、少しつまずいている人はこの辺りを意識してみてはどうでしょうか。
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