「裁量権が大きい会社に入りたい」
就活をしていた人なら一回は口にしたことがあるはず。
仕事をしながらも「もっと裁量権が欲しい」と思っている人も多いのでは?
ただし、どれほどの人がこの言葉の意味をきちんと分かっている人がいるのでしょうか。
新卒採用や中途採用面談をしていても、「裁量権」っていう言葉を使いたいだけじゃないの?という人によくお会いするので、僕なりの「裁量権」の意味を言語化してみます。
※あくまで、個人の解釈なので気になるところはどんどん突っ込んでください!笑
そもそも裁量ってなんだっけ?
鉄板ですが、まずは辞書を見てみましょう。
「裁量」とは
自分の考えで問題を判断し処理すること
weblio辞書より引用
ということは、「裁量権」とは
自分の考えで問題を判断し処理する権利のことですね。
簡単に言うと、
「自分の考えで意思決定し、実行する権利」ということ。
数×質への因数分解
ここまではなんとなくわかっている人も多いのではないかと思います。
では、一般的によく使用されている「裁量権が大きい」とはどういう状態を指すのでしょうか。
そこで「裁量権」を量と質に因数分解してみましょう。
裁量権=(意思決定し、実行する対象の)数×質 である
と言えます。
つまり裁量権の大きさを語るためには、
「対象数についての議論」「対象の質に対しての議論」を
しないといけないということですね。
対象数の議論はいたってシンプル
はい、非常にシンプルです。対象数が多ければ多いほど「裁量権が大きい」ということに寄与するかと思います。
ただし、ポイントとなるのが「自分の考えで」という部分。
いくら実行する回数が多くても、その実行が自分の考えが全く入っていないマニュアル作業であれば、果たして裁量権は大きいといえるのでしょうか。
だからこそ、「質の議論」が非常に重要になってくるのです。
対象の質は何で定義されるのか
ここからは、対象の「質」について、考えてみましょう。
どういう対象を扱えられれば、「裁量権」が大きいと感じるのか。
全ての事象は以下のような軸の上で、どこかに位置する。
つまり、対象の質的議論は
対象の質=曖昧性/明確性 × 非制限性/制限性×目的に対してのインパクト大/小
の計算式の上に成り立つ。
例えばだが、経営者が行う意思決定と実行については、非常に質が高いといえる。
経営というものは、非常に抽象度が高く、明確な正解というものがわからない。
ただし、行う意思決定は自由にしてもいいし、会社のビジョン達成や利益最大化という目的に対し、非常にインパクトが大きい。
一方で、いわゆる大企業で働く人が「裁量権が少ない」と感じるのは、
扱う対象にある程度の正解があり(会社で蓄積された経験やノウハウが大きいため)、
意思決定できる範囲やルールは制限度が高く、
会社のビジョン達成や利益最大化に対してのインパクトが小さく見える
(もしくは、会社において自分がやった仕事がどう反映されているかわからない)
からではないだろうか。
※筆者はいわゆる「大企業⇔ベンチャー」の二元論にはとても反対である。
まとめ
このように分解してみると、少し分かりやすくなったのではないでしょうか。
裁量権という言葉は、企業や人によって定義が違うビッグワードなので、
使い方や受取り方に注意すべきである。
「裁量権が大きい」会社/職に就きたいという人は、
「曖昧性/明確性×非制限性/制限性×目的に対してのインパクト大/小」において、
どこが不満であるかということと、次の職では何を満たしたいのかを考えていただきたい。
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